臨床試験情報
「維持血液透析患者のヘモグロビン変動と感染症関連リスク」についての情報公開文書
【研究課題】
維持血液透析患者のヘモグロビン変動と感染症関連リスク (審査番号 2022376NI)
【研究機関名及び本学の研究責任者氏名】
研究機関 東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科
研究責任者 西 裕志(准教授)
担当業務 研究課題決定,研究デザイン,結果発表析
【研究期間】
倫理申請承認日~2027年12月31日
【研究の目的】
維持血液透析患者の多くで貧血が見られますが,薬物治療によって至適ヘモグロビン値を維持することはしばしば困難です.このようなヘモグロビン値の変動が透析患者の予後と相関するのかは十分に明らかではありません.そこで,本研究では,ヘモグロビン値の変動が大きいことは感染症や心血管事故のリスク上昇や生命予後と相関するのではないかという仮説を検証します.
【研究の方法】
1997年から実施されている世界約20カ国の各国の血液透析施設と患者の代表サンプルを対象とした前向きコホート研究Dialysis Outcomes and Practice Patterns Study (DOPPS) 5, 6のうちの日本人を対象としたデータベースJapan DOPPS (J-DOPPS) 5, 6のデータベースを利用した二次解析を行います.J-DOPPSは倫理委員会の承認を経て実施されており,対象者には研究実施医療機関の研究責任医師または研究実施担当者が同意説明文書に基づいた説明を行い,自由意思による研究参加の同意を文書で頂いております.
本研究では.ヘモグロビン値の変動と生命予後,感染症,心血管事故の関連を統計学的な手法を用いて調べます.
【研究の体制】
本研究はJ-DOPPS 5, 6データベースの二次解析です.
研究責任者が研究課題や解析計画を決定し,結果を論文として発表します.研究協力者のうち解析担当者がデータ解析を行い,研究責任者に解析結果を報告します.また,研究協力者のうち解析担当者及び医学研究専門家は,解析計画と論文原稿をレビューし,研究責任者に対して必要な助言を行います.
DOPPS 5, 6データベースは,米国の非営利組織Arbor Researchによって匿名化して集約・管理されています.したがって,本研究の研究者が患者個人を特定することはできません.また,研究責任者がデータベースにアクセスすることはありません.
本研究は,東京大学医学部倫理委員会の承認を受けて実施します.
【利益相反】
協和キリン株式会社(以下,同社)はDOPPSを主宰する非営利研究機関Arbor Research Collaborative for Healthに対する資金を提供し,DOPPSのデータ利用権を有しています.本研究(J-DOPPSデータベースの二次解析)は,研究責任者が研究者主導研究として同社からの資金提供を受けて実施します.なお,研究責任者と同社との契約により,同社は本研究の結果の解釈など本研究の中立性に影響を与える事柄には一切関わらず,これを理由に論文原稿の承認を拒否できません.
2023年4月
【問い合わせ先】
東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科
西 裕志(准教授)
住所:東京都文京区本郷7-3-1
電話:03-3815-5411