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東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科

〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1

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こんな症状・兆候があったら symptoms

       

蛋白尿

腎臓の疾患は症状が出ないことが珍しくありません。
腎臓の障害がたんぱく尿や血尿として最初に尿に現れることが多く、健診などで定期的に尿検査を行う事が重要です。
尿の濃さにもよりますが、尿検査で尿たんぱくが(+)と判定された場合には、正常以上のたんぱくが出ていると考えられます。
姿勢や運動などによる一時的なものなど問題の無いものもありますが、腎炎、ネフローゼ症候群、高血圧や糖尿病による腎障害、血液疾患など様々な病気が原因となります。尿たんぱくが多い患者さんでは、腎不全へと進行しやすい傾向があるので、尿たんぱく量を評価することは重要です。

血尿

尿に血が混じる状態を血尿と呼びます。尿が赤くなる肉眼的血尿と、色の変化は分からないが尿検査で赤血球が検出される顕微鏡的血尿に分かれます。
腎臓や尿管や膀胱といった尿の通り道(尿路)に何らかの異常が起きている状態で、腎臓の疾患では、顕微鏡的血尿となることが多いです。
血尿の原因としては、体質によるものなど心配のない場合もありますが、腎炎など腎臓の疾患の他、尿路の感染症や結石、腫瘍などがあります。
血尿を認めた時は、検査を受けて種々の病気がないことを確認しておきましょう。

血圧が高い

日本に約4,000万人と推定されている高血圧患者さんのうち実際に治療を受けているのはわずか2割と言われています。
一般的には、収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上の時、高血圧症と診断されます。血圧が高くなる原因は様々ありますが、腎臓病では高血圧となることが多く、また血圧が高いとそれ自体が腎臓に負担をかけて腎障害を引き起こすという悪循環になります。
腎臓以外にも、高血圧があると動脈硬化が進展し、脳卒中や冠動脈疾患といった重篤な病気を起こしやすくなります。
症状がなくても適切に血圧をコントロールすることが大切です。

むくみ

むくみ(浮腫)とは皮下組織に体液が過剰に貯留した状態をさし、日常的によく遭遇する症状の一つです。
むくみを起こす病気は、心不全、腎臓病、肝硬変、ホルモン異常(甲状腺機能低下症等)、薬剤性、静脈瘤など多岐にわたります。むくみは大きく「圧痕性(指で押すと痕が残る)」と「非圧痕性」に分けられ、圧痕性浮腫の場合には心臓や腎臓、肝臓に問題がある可能性があり、血液検査や尿検査、レントゲン検査等の検査で評価する必要があります。

乏尿

乏尿とは、尿量が減少し一日の尿量が400ml/日以下となった病態をいいます。
大きく分けて、

  1. 01脱水などによる腎前性乏尿
  2. 02腎障害による腎性乏尿
  3. 03尿管・膀胱・尿道の閉塞による腎後性乏尿

に分類されます。
乏尿の状態が長期間持続すると、本来尿から排泄されるべき物質が体内に蓄積し、嘔気・嘔吐や不整脈などを来たすことがあります。
血液検査や尿検査、超音波検査等適切な検査を施行し、原因を調べ治療を検討することが必要です。